通信教育のこの1冊

吉村正 編『獨學者の進むべき道』(1925年,早稲田大学出版部)

通信教育のこの1冊

 本書の編者・吉村正は、小学校を卒業後、地元の郵便局で働きながら早稲田中学講義録によって中学卒業と同等の資格を得て上京、早稲田大学高等予科に入学、首席で卒業、特待生として大学部に進む。大学院に進学後、自分が学んだ中学講義録の編輯に携わり、読者からの質疑に答えるようになる。そして、その大部分が成功法、立身の手段に関するものであることから、「少くとも、中学講義録購読者諸君に適応しい程度の立身法は、全部之れを網羅して、是非諸君の参考に供し度い」と考え、本書を編纂、出版、巻頭には「此の書を世の恵まれざる独学の青年に捧ぐ」と記している。吉村、弱冠24歳の時である。