会員の声

中学生の通信制高校への進路選択

会員の声

 会員の皆さま、はじめまして。2023年8月より、日本通信教育学会に入会いたしました山田千春と申します。
 私は短期大学卒業後、働きながら大学の通信教育課程で学び、学士号および高等学校教諭免許状を取得しました。また、前職では、通信制高校の技能連携施設である高等専修学校に勤務していたことから、通信制高校の制度や教育に高い関心を持ち続けてきました。そのような自身の経験から、本学会への入会は自然な流れであったと感じています。
 現在、高校生のおよそ10人に1人が通信制高校に在籍する時代となっています。生徒数減少期を迎えるなか、高校教育は全日制高校のみならず、通信制高校を含めた再編や在り方を模索していかなければならない段階にあると考えています。
 私が中学校教員として勤務していた1990年代当時、通信制高校は現在ほど多くなく、公立通信制高校を中心に、進学先を確保できなかった生徒たちの「最後の砦」としての役割を担っていたように思います。その後、私立を中心に通信制高校の数は増加し、社会的認知も広がっていきました。一方で、少子化の影響により、定員を満たさない全日制高校や定時制高校も増えています。かつてのように中卒者が「行き場がない」という状況ではなくなりつつあるなかで、なぜ現在も通信制高校を選択する生徒が増え続けているのでしょうか。
 そのような問題意識のもと、現在は「なぜ中学生が通信制高校を選択するのか」というテーマに関心を持ち、進路選択に影響を与える中学校教員や保護者の関わりにも着目しながら、中学生の通信制高校への進学プロセスについて研究を進めていきたいと考えています。また、多様な通信制高校が存在するなかで、生徒がなぜ現在在籍している学校を選択したのかについても明らかにしていきたいと思っています。
 今後、会員の皆さまとの情報交換や交流を深めていければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

(札幌大谷大学短期大学部 山田 千春)

(「日本通信教育学会報」通巻66号より)