通信教育のこの1冊

創価大学通信教育部学会 編『池田思想研究の新しき潮流』 (2016年,第三文明社)

2025年7月19日 08時36分
通信教育のこの1冊

 現在、筆者は、本学会の鈴木克夫会長、京都大学の田口真奈氏、中央大学の澁川幸加氏(本学会監事)と、書籍『越境する通信制大学~学びのゲームチェンジャー(仮)』(出版社:東信堂)の出版を予定している。この書籍では、「第1部:通信制大学とはどのような大学なのか」、「第2部:通信制大学の現場を知る」、「第3部:通信制大学と通学制大学の境界」の計3部16章構成であるが、第2部にて、10の通信制大学を実際に訪問して得た情報から各大学の特徴を事例として取り上げた。

 そのなかで、筆者が創価大学通信教育部を「全世代を取りこぼさない学修サポート」と題した執筆を担った。この執筆を担う中で、見聞のために触れた『池田思想研究の新しき潮流』(以下、本書)について今回は紹介したい。本書は、2016年に創価大学通信教育部が開学から40周年を迎えたことを記念して、創立者・池田大作氏(以下、池田氏)の思想と哲学に関する、さまざまな専門分野からの研究成果を収録した論文集である。本書に紹介される池田大作氏の思想・哲学の研究は、アメリカ、中国、ヨーロッパ諸国などに広がりを見せ、その成果が発表されている。こうした広がりを本書では第1部として「教育思想の革新」、第2部として「人間学の探究」の2部8章構成で展開している。