会員の声

通信制教育に期待するもの

2023年7月5日 20時14分
会員の声

 私が、通信制大学で学び始めたのは約15年前である。それまで多くの職場で同僚たちとともに児童生徒に関わってきた。そこでは、多くの同僚が困難を抱え悩んでいた。特に、中堅以上の40代後半から50代にかけて顕著であった。

 それは、「どうしてなのだろうか」と疑問に思う中一つ言えたことは、「社会や地域の変化、ライフスタイルの変化、保護者や子ども達の変化」などの急速な変化に対して教育現場における教師自身が対応できないということである。原因して、私たちが教員になるときに学んだことがすでに目の前の子どもたちの教育には通用しなくなっていることがあげられる。

 教師は、創造的な仕事あるために、児童生徒の個性や実態に合わせて、分かりやすく、一人一人のニーズに合わせた教育方法を創造的に考える必要があり、幅広い知識と深い理解が欠かせない。

 この実現のために、定期的に最新の知識技能を身に付けることで、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることを目指したのが「教員免許更新制」であった。

 しかし、教員免許更新制も廃止に今年度より、新たな研修制度がスタートし教員自身の自主的な研修が求められてきている。

 そこで、私は、「教師は目的意識を持った研修であれば自らの教師力を高めていくことが持続できるであろう。」と考え、さらに学びを通信制教育に求めたいと思っている。

 通信制教育は学びの機会や学びの方法、講座も多種多様で、教師一人一人が教師力を高める条件がそろっている。通信制教育は、常に学び続けることのできる機会と場をこれからも発展的に提供していってほしいと願う。

(八洲学園大学リカレント研究センター リカレント研究員 浦田誠一)

(「日本通信教育学会報」通巻60号より)